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阪神、痛すぎる2連敗で巨人と1.5差 7安打0点…「打てない」より深刻だった得点の作り方

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中日
4 - 0
阪神
2026年8月26日(水) | バンテリンドーム | 阪神は7安打を放ちながら無得点で完封負け、中日に2連敗。前日と合わせ2試合で16安打5四球からわずか2得点。同日、巨人はヤクルトに5-3で勝利しゲーム差は1.5へ縮小
得点効率
7安打0点
2試合合計16安打5四球で2得点
4回
本塁突入失敗+併殺
無死満塁になり得た好機が一瞬で消滅
現在地
巨人と1.5差
8/23の3.5差から2試合日で縮小
30 SEC REVIEW

30秒で分かる試合

  1. 01
    2試合で16安打5四球、それでも2得点しか取れていない

    8/25は9安打4四球で2点、8/26は7安打1四球で0点。塁には出ているのに点にならない2日間だった。

  2. 02
    4回、無死満塁にできた場面が本塁アウトと併殺で一瞬で消えた

    森下を三塁で止めれば無死満塁だった可能性が高い。本塁突入失敗の直後、前川が初球併殺。

  3. 03
    9回、近本・中野の連打を3〜5番が返せなかった

    森下・佐藤・大山はこの試合で全員出塁している。それでもホームは遠かった。

  4. 04
    巨人はヤクルトに勝ち、ゲーム差は1.5へ

    8/23の3.5差から2試合日で1.5差まで縮小。ただし阪神は巨人に13勝7敗、消化試合も2少ない。

この記事の数字について

本塁突入の得点期待値検証はNPB2023〜2025年全体の平均データを用いた簡易試算です。森下翔太選手の走力、左翼手の守備位置と肩、打球速度、後続打者、バンテリンドーム、当日の投手状態などは反映しておらず、「回したことが絶対に間違い」と断定する数字ではありません。ゲーム差1.5は8月25日公式順位表+8月26日両試合の確定結果から算出した値です(当日報道でも確認済み)。

01先に結論――「打てない」より「点の取り方」を失っている

阪神は8月26日、中日に0-4で敗れて2連敗となった。7安打を記録したにもかかわらず得点はゼロ。前日25日も9安打4四球で2得点。2日合わせれば16安打5四球で2得点しか取れていない。

26日は1〜5番が全員出塁している。それでも一人もホームへ帰れなかった。4回には森下翔太の四球、佐藤輝明と大山悠輔の連打で無死一・二塁。大山の左前打で森下を三塁に止めれば無死満塁だったが、本塁を狙ってアウト。直後に前川右京が初球を併殺打。最大の得点機が一瞬で消えた。

これは「打てない」という一語では足りない。長打が出ない、走者をためても併殺で消す、走塁でアウトを献上する、好機で中軸が返せない、相手投手に少ない球数でアウトを渡す。得点までの工程が同時に崩れている。そして同日、2位巨人はヤクルトに5-3で勝利。ゲーム差は1.5へ。ただし阪神は今季巨人戦13勝7敗、28日からは甲子園で直接対決3連戦がある。

02試合の流れ

FLOW好機を作っても、得点にできなかった9イニング
  1. 1回裏
    0-1

    福永中前打、上林の内野安打を佐藤輝明が一塁へ悪送球(今季60失策目)。福永生還で中日先制。

  2. 4回表
    無得点

    森下四球・佐藤安打・大山安打で無死一・二塁。森下が本塁突入も好返球でアウト、直後に前川が初球併殺。

  3. 5回表
    無得点

    一死から元山中前打も、伊藤将司の送りバントが捕ゴロ併殺。2イニング連続の併殺で攻撃終了。

  4. 5回裏
    0-2

    福永裕基が4号ソロ。

  5. 6回裏
    0-3

    サノーが20号ソロ。

  6. 7回表
    無得点

    佐藤・大山・前川が中日3番手にわずか5球で三者凡退。

  7. 7回裏
    0-4

    ボスラー二塁打から福永裕基が適時打。

  8. 8回表
    無得点

    坂本・元山・ガルシアが10球で三者凡退。7・8回合計6アウトを15球で献上。

  9. 9回表
    無得点

    近本・中野の連打で無死一・二塁を作るも、守護神・松山晋也の前に森下・佐藤・大山が返せず試合終了。

読みどころ涌井は6回3奪三振、三振で圧倒したわけではない。それでも打たせて取る投球に阪神は攻撃のテンポを握られ、降板後の7・8回も攻撃は変わらなかった。

同日、巨人はヤクルトに5-3で勝利。8/23時点3.5あったゲーム差は1.5まで縮小した。

阪神先発・伊藤将司は5回1/3・90球・5安打・2本塁打・1四球・4奪三振・3失点(自責2)。中日先発・涌井秀章は6回・83球・5安打・1四球・3奪三振・無失点。中日本塁打は福永裕基4号ソロ、サノー20号ソロ。勝ち投手は涌井秀章(4勝2敗)、負け投手は伊藤将司(1勝2敗)、セーブは松山晋也(25セーブ)。

03最大の論点① 2試合で16安打5四球、たった2得点

「16安打もしているのだから打線はそこまで悪くない」と見ることもできる。しかし16安打5四球から2点しか生まれていないなら、問題は安打数ではなく得点変換の部分にある。

COMPARE16安打5四球で、たった2点。
8/25
9安打
4四球
2得点
8/26
7安打
1四球
0得点

結論25日は走者を数多く出したのに返せない。26日は四球が1個に減り、攻撃機会そのものも減った。さらに得点機を走塁死と併殺で消した。

2試合合計では16安打5四球で2得点、4併殺。問題は安打数ではなく得点への変換部分にある。

25日は走者を数多く出したのに返せない。26日は四球が1個に減り、攻撃機会そのものも減った。さらに得点機を走塁死と併殺で消した。症状が1日で一段悪化したとも見える。詳しい経緯は前日25日の分析記事でも整理している。

04最大の論点② 4回、無死満塁になり得た好機が一瞬で消えた

4回表、阪神は1点を追っていた。森下翔太が四球、佐藤輝明が左前安打、大山悠輔が左前安打。大山の安打が出た時点で無死一・二塁。森下を三塁に止めれば無死満塁になる場面だった。しかし森下は本塁へ。中日の好返球でタッチアウト。一死一・二塁となった。そして次の前川右京が初球を一ゴロ併殺。得点は入らなかった。

「四球→安打→安打」と3人続けて塁に出る内容だったのに、得点ゼロ。打線そのものが全く機能していなかったわけではない。得点になる直前で攻撃が壊れた。

DECISION FLOW得点期待値で見る、4回の本塁突入
  1. 森下を三塁に止めれば無死満塁で期待値2.05点NPB2023〜2025年平均の得点期待値・得点確率にもとづく参考値。
  2. 本塁突入に成功すると期待値2.26点(1点+無死一二塁1.26点)すでに1点入り、なお無死一・二塁が残る計算。
  3. 本塁突入に失敗すると一死一・二塁で期待値0.79点中日の好返球でタッチアウトになった実際の結果。
  4. 期待値の損益分岐を計算すると成功率は約85.7%が必要最低1点確率ベースで見ても損益分岐は約74.5%。

「回したことが絶対に間違い」と断定できる数字ではないが、4回・無死・1点差でそれほど大きなリスクを取る必要があったのかという疑問には十分な根拠がある。

森下の走力・左翼手の守備位置と肩・打球速度・後続打者・バンテリンドーム・当日の投手状態などは反映していない簡易検証。

岡田彰布顧問も、この本塁突入について無死の場面でそこまでギャンブルする必要があるのか、という趣旨で疑問を呈している。ただし、これは「絶対に間違い」と断定する数字ではない。4回・無死・1点差で、それほど大きなリスクを取る必要があったのかという疑問には十分な根拠がある、という位置づけで受け止めたい。

05前川だけの責任ではない、5回もまた併殺

本塁アウトの直後、一死一・二塁。前川右京は涌井の初球を打って一ゴロ併殺。当然痛い。ただし「前川が悪い」で終わると分析が浅い。本塁走塁死があっても、一死一・二塁はまだチャンスだった。その後に併殺が出たことで初めてイニングが完全に終わった。本塁突入のリスク判断、前川の初球凡打、走者を動かせず一気に2アウトを失う併殺。複数の要素が連鎖した失敗だ。

5回表、一死から元山飛優が中前打。次打者は投手の伊藤将司。伊藤将は送りバントを試みたが捕ゴロ併殺。これで4回、5回と2イニング連続で併殺によって攻撃終了。前日25日も中野拓夢、大山悠輔が併殺打。中日との2試合で阪神は4併殺。併殺は普通の凡打と違い、一度にアウトを2個失う。27アウトしかない野球で4個は大きい。

さらに深掘り:2試合4併殺の内訳

「ヒットは出ているのに攻撃が短い」理由の一つ

8月25日:中野拓夢、大山悠輔が併殺打。8月26日:4回・前川右京の初球一ゴロ併殺、5回・伊藤将司の送りバント捕ゴロ併殺。2試合で計4併殺。普通の一死凡退と比べて合計4個分、余計にアウトを消費した計算になる。

安打・四球で走者を出す工程はできていても、その先の併殺回避まで含めた「攻撃を長く続ける工程」が崩れている。

06涌井に三振で圧倒されたわけではない

涌井秀章は6回83球・5安打・1四球・3奪三振・0失点。重要なのは3奪三振しかないこと。阪神打線が空振りを取られまくったわけではない。打球を前へ飛ばしている。それでもアウトになり、走者が出れば併殺、最大の好機では走塁死。「球が速すぎて手も足も出なかった」という試合ではない。涌井の投球術、タイミングの外し方、打たせる場所に阪神が乗せられた。前日の大野雄大も7回1失点。37歳の大野、40歳の涌井と、2日連続でベテラン投手に試合のテンポを握られた。

「涌井が良すぎた」だけなら、涌井降板後に状況が変わるはずだ。しかし7回、佐藤輝明が2球目一ゴロ、大山悠輔が2球目三邪飛、前川右京が初球捕邪飛。中日・齋藤にわずか5球で三者凡退。8回も橋本に対して坂本誠志郎が三振、元山飛優が三ゴロ、ガルシアが三振で10球で三者凡退。7回、8回の6アウトを合計15球で渡した。これはかなり重い。打線全体が、相手投手に球数を使わせる・粘って四球を取る・一人ずつ攻撃を長くするという形を作れなかった。「打てない」だけでなく、攻撃の寿命が短い状態だった。

079回が実は一番重い

0-4の9回、近本光司が中前安打、中野拓夢が右前安打で無死一・二塁。ここで中日はアブレウから守護神・松山晋也へ。そして阪神は、3番森下翔太・4番佐藤輝明・5番大山悠輔という、最も期待できる打順を迎えた。結果は、森下が空振り三振、佐藤が初球左飛、大山が初球遊ゴロ。無得点で試合終了。

1〜5番全員出塁、それでも0点

2試合で16安打5四球、たった2得点

点の取り方を失った2試合

16安打5四球2試合合計の出塁
2得点2試合合計
4併殺2試合合計

9回、近本・中野の連打で無死一・二塁を作ったが、3番森下(空振り三振)・4番佐藤(初球左飛)・5番大山(初球遊ゴロ)が返せず無得点。森下は二塁打+四球、佐藤・大山も安打しており、中軸が完全に打てていないわけではない。

正確には「中軸も塁には出ているが、得点が必要な場面で長打や適時打につながらなかった」。走塁判断は翌日から変えられるが、好機で返せない状態が長引けば巨人との直接対決にも影響する。

シーズン全体では佐藤.320/30本・森下.297/31本と長打力は健在。一時的な得点効率の低下と見る方が正確。

これは4回の走塁以上に今後を見る上で重要だ。走塁判断は翌日から変えられる。しかし3、4、5番が好機で返せない状態が長引けば、巨人との直接対決にもそのまま影響する。「最後に一番頼れる3人へ回ったのに1点も返せなかった」という事実は重い。

081〜5番全員出塁、それでも0点

8月26日の阪神上位打線は、近本1安打、中野1安打、森下1安打+1四球、佐藤1安打、大山1安打。1〜5番全員が出塁した。それでも0点。「主力が全員ノーヒットだったから0点」ではない。むしろ逆だ。主力は出塁した。それなのに誰もホームへ帰れなかった。だから「貧打」だけでは説明できない。

09長打不足が得点効率を下げている

8月26日の阪神7安打で長打は森下の二塁打1本。残り6本は単打。8月25日は9安打の中で大山悠輔のソロ本塁打が得点源になった。2日間、単打中心。単打中心だと、一人出る→もう一人出る→さらに打者が返す、と複数の成功が必要になる。その途中に併殺、走塁死、凡打が一つ入るだけで攻撃が途切れる。

本来の阪神は長打のあるチームだ。8月25日時点のチーム成績は打率.246、出塁率.317、長打率.371、本塁打101、得点419。個人では佐藤輝明.320・30本塁打・出塁率.400・長打率.627、森下翔太.297・31本塁打・出塁率.384・長打率.580、大山悠輔.277・15本塁打。シーズンを通せば、長打で得点をショートカットできる打線だ。その武器がこの2試合ではほぼ出なかった。

10「阪神打線そのものが弱い」は違う

8月25日時点で阪神は打率.246、出塁率.317、長打率.371、101本塁打、419得点。佐藤、森下、中野、大山が規定打席上位に並ぶ。シーズン全体としてはセ・リーグ有数の攻撃力を持つ。だから2連敗だけを見て、「阪神は打てないチーム」と決めつけるのは間違いだ。

今回の問題は【長期的な打力不足】ではなく、【直近で得点の作り方が崩れている】と見る方が正確。この違いは重要だ。弱い打線なら補強や大幅な打順変更が必要になる。一時的な得点効率低下なら、長打や得点圏の結果が戻れば一気に改善する可能性がある。

直近7試合の得点は8/18から3・2・1・4・5・2・0点で合計17得点、1試合平均2.43得点。8/26終了時点のシーズン単純平均約3.71得点/試合に対して約35%低い。ただし5得点の日もあり、「完全に打線崩壊」とまでは言えない。高得点を取れる日はあるが、低得点で終わる試合の頻度が増えている、と見る。

11伊藤将司と佐藤輝明、分けて評価する

伊藤将司は5回1/3、3失点、自責2。福永、サノーにソロ本塁打を浴びた。本塁打を警戒できなかった点は反省材料だ。ただし阪神打線は0得点。仮に伊藤が初回の失点だけに抑えていても0-1で敗れている。「3失点した伊藤が悪い」では今日の試合を説明できない。むしろ打線が0点だったため、投手陣に事実上「完封しないと勝てない」という条件を課してしまった。

初回、福永が中前安打。続く上林の三塁内野安打を佐藤輝明が処理し、一塁へ悪送球。福永が生還し、中日が先制。これが阪神の今季60失策目。先制点を守備で与えたのは痛い。しかし今日に関しては、失策がなかったとしても阪神は0得点。「佐藤のエラーで負けた」だけで終わるのは違う。守備のミスが1点を生んだ。打線はその後9イニングで1点も取り返せなかった。この二つは分けて評価すべきだ。

12中日は「少ないチャンスを長打で点にした」

阪神とは逆に中日は、初回に阪神の守備ミスを得点につなげ、5回に福永ソロ、6回にサノーソロ、7回にボスラー二塁打から福永の適時打と得点した。

COMPARE阪神は複数の成功が必要、中日は一振りで済んだ
阪神
7総安打
0総得点
2併殺
中日
9総安打
4総得点
2本本塁打

結論阪神は複数の打者がつながらないと点にならない。中日は一振りで1点を追加できた。この「長打による得点のショートカット」が得点差につながった。

阪神の長打は森下の二塁打1本のみ。残り6本は単打だった。

特にホームラン2本の差は大きい。阪神は複数の打者がつながらないと点にならない。中日は一振りで1点を追加できた。この「長打による得点のショートカット」が2チームの得点差につながった。

13巨人との差は3.5→1.5、同じ夜に真逆の試合

8月25日終了時点で1位阪神は112試合63勝48敗1分・勝率.568、2位巨人は114試合61勝51敗2分・勝率.545でゲーム差2.5。8月26日、阪神は中日に0-4で敗戦し63勝49敗1分。巨人はヤクルトに5-3で勝利し62勝51敗2分。8月26日終了後の計算では、阪神113試合63勝49敗1分・勝率.563、巨人115試合62勝51敗2分・勝率.549でゲーム差1.5。当日報道でも巨人が阪神とのゲーム差を1.5に縮めたことが確認できる。

8月23日終了時点3.5ゲーム差→8月25日終了時点2.5→8月26日終了時点1.5。わずか2試合日で2ゲーム縮まった。同じ2日間で阪神0勝2敗、巨人2勝0敗。「阪神が急激に弱くなった」というより、阪神の連敗と巨人の連勝が同時に起きたため、ゲーム差が一気に動いた。

8月26日、阪神は4回に最大の好機を作るも本塁憤死+併殺、9回無死一・二塁でも3〜5番が返せず0-4完封負け。巨人はヤクルトに序盤リードを許すも8回に逆転、その裏に同点へ追いつかれたが9回に甲斐拓也の本塁打などで2点、5-3で勝利。阪神は「好機を作っても得点にできない」。巨人は「終盤の接戦を勝ち切る」。同じ夜に真逆の試合をした。ただし「勢い」だけで今後を決めつけないこと。野球の短期的な連勝・連敗は簡単に反転する。8月26日の敗戦により、阪神の優勝マジック点灯も28日以降へ持ち越しとなった。

14それでも慌てすぎる必要はない

重要な反対材料がある。8月25日時点の阪神-巨人直接対決は阪神13勝、巨人7勝。阪神が大きく勝ち越している。さらに8月26日終了時点で阪神113試合消化、巨人115試合消化。阪神の方が2試合少ない。143試合制を前提にすると残りは阪神30試合、巨人28試合。ゲーム差1.5はもちろん危険な距離だが、阪神は「他力本願で巨人が負けるのを待つ」しかない立場ではない。直接対決が残っている。

さらに深掘り:仮に1.5差のまま直接対決を迎えたら

直接対決3試合だけで最大3ゲーム動く

直接対決は1試合でゲーム差が1.0動く。仮に8月28日の開始時点でも阪神が1.5ゲーム差リードだった場合の単純計算では、阪神3連勝で4.5差へ拡大、阪神2勝1敗で2.5差へ拡大、阪神1勝2敗で0.5差まで縮小、阪神3連敗だと巨人が1.5差で逆転する。

これは「28日開始時点が1.5差だった場合」の単純計算で、8月27日の両チームの結果で実際のスタート差は変わる。「1.5差だから終わり」ではない。同時に「まだ1.5あるから大丈夫」でもない。直接対決3試合だけで最大3ゲーム動くため、重要度が一気に高まった。

1528日から甲子園3連戦、27日が実は重要

8月28日(金)阪神-巨人、8月29日(土)阪神-巨人、8月30日(日)阪神-巨人はいずれも甲子園で行われる(開始時刻は公式日程での最終確認を推奨)。その前哨戦となる8月27日は中日-阪神で、予告先発は中日・金丸夢斗、阪神・下村海翔。同日のヤクルト-巨人は予告先発ヤクルト・石川雅規、巨人・B.マタ。

まず27日に連敗を止められるか。巨人戦まで3連敗で入るのか、1勝して甲子園へ戻るのか。心理面でも大きく違う。27日の中日戦を終えると、28日から甲子園で巨人との直接対決3連戦。3.5あった差が1.5まで縮んだ今、この3連戦は「余裕のある首位と2位の対戦」ではなくなった。見るべきポイントは一つ。阪神は、巨人が来るまでに「点の取り方」を思い出せるのか。次の1勝は、単なる連敗ストップ以上の意味を持つ。

16評価の限界

あえて逆から見ると

「7安打0点なんて野球では普通に起こる、たまたま安打の順番が悪かっただけでは?」── 一部はその通り。安打が集中するか分散するかには運の要素がある。しかし本塁走塁死、2併殺、7回5球、9回無死一・二塁で中軸凡退まで重なっているため、すべてを運だけで片づけるのも難しい。

「涌井が素晴らしかった。それだけでは?」── 涌井は確かに素晴らしい。ただし6回3奪三振で、三振で圧倒した投球ではない。さらに涌井降板後の7、8回も15球で6アウト。相手投手個人だけの問題ではない。

「森下を回した判断は結果論。送球が少し逸れればセーフだった」── その通り。結果だけで「絶対に止めるべき」と断定はできない。ただし得点期待値では失敗時の損失が大きく、4回無死という状況では高い成功確率が求められる。「回す理由は何だったのか」を検証する価値はある。

「まだ首位。1.5ゲーム差で騒ぎすぎ」── これも一理ある。阪神は巨人に13勝7敗で、試合消化も2少ない。ただし3.5差から2試合日で1.5差まで縮んだうえ、直後に直接対決3連戦。全く気にしなくていい状況でもない。

17動画・関連記事

中日への2連敗で、巨人との差は1.5ゲームまで縮んだ。数字だけを見れば、一気に優勝争いの緊張感が高まったのは間違いない。ただ、本当に見るべきなのはゲーム差だけではない。阪神はこの2試合で16安打5四球。塁には出ている。それでも2得点しか取れていない。今の問題は「打てるか、打てないか」だけではない。どうやって走者をためるのか。いつ勝負するのか。どこで長打を出すのか。一つの失敗を次の打者が取り返せるのか。得点までの工程そのものが噛み合っていない。一方で、阪神はシーズンを通せばリーグ上位の打線を持ち、巨人との直接対決も13勝7敗と大きく勝ち越している。だから悲観する必要はない。ただし時間はいいタイミングではない。阪神は、巨人が来るまでに「点の取り方」を思い出せるのか。ここからが本当の優勝争いになる。

18SOURCES / 参照データ

※本記事の数値は2026年8月26日試合終了時点のスナップショットです。得点期待値はNPB2023〜2025年全体の平均を用いた簡易検証です。

免責: 本記事はNPB公式記録、球団公式情報、報道記事、公開された試合データなどをもとに、2026年8月26日試合終了時点の内容を整理・分析したものです。得点期待値の検証はNPB2023〜2025年全体の平均データを用いた簡易試算であり、個々の選手能力・走者の速度・守備位置・球場・点差・打順などは反映していません。三塁コーチや監督の判断、選手の意図など公開情報だけでは確認できない点については、確認済み事実と分析・推測を分けて記載しています。短期間の試合結果だけで選手能力やチームの今後の成績を断定するものではありません。特定の選手、監督、球団、ファンを誹謗中傷する目的はありません。