阪神タイガース セ・リーグ / 試合レビュー
阪神HANSHIN
12 - 3
広島CARP
2026年6月28日(日)/ マツダスタジアム / セ・リーグ / 打線爆発の快勝
スコア
12 - 3
14安打・打線爆発
髙橋遥人
10連勝
6回3失点・四球0で粘投
森下翔太
5打点
先制17号2ラン
佐藤輝明
16号
16試合ぶり同点ソロ

髙橋遥人が破竹の10連勝…森下5打点・佐藤16号で見えた「信じて打たせる野球」 阪神は広島に12-3で快勝。14安打12得点・与四球ゼロの強い勝ち方。髙橋遥人は6回97球・8安打・6奪三振・四球0・3失点と圧倒ではないが粘投で破竹の10連勝。1回に森下翔太の先制17号2ラン、6回に佐藤輝明が16試合ぶりの16号同点ソロ(打球172.7キロ)、7回は代打福島・高寺の出塁から中野拓夢の勝ち越し2点タイムリー三塁打+森下のタイムリー、9回は森下・佐藤・木浪・熊谷の長打で一気に6点。森下は5打数3安打5打点。投手陣は12安打されながら与四球ゼロで3失点。一方で9回・中野の場面に小さく動こうとする采配の違和感も残しつつ、前日(2-3)から一転、阪神が取り戻すべき勝ち方が見えた一戦。

2026年6月28日 / マツダスタジアム セ・リーグ・広島戦 📊 試合レビュー

先に結論。この試合は阪神が「小さく勝った」のではなく、「打って強く勝った」試合です。1回に森下の先制2ランで動かし、6回に佐藤の同点弾で戻し、7回に中野の勝ち越し三塁打と森下のタイムリーでひっくり返し、9回は森下・佐藤・木浪・熊谷の長打で一気に6点。勝負を決めたのは中軸の長打と、選手それぞれの特徴が出た打撃でした。投手陣も12安打されながら与四球ゼロ、髙橋遥人は6回3失点で試合を作り破竹の10連勝。ただし9回・3点リード・無死一二塁・中野の場面でもし小技を考えていたなら、今日の流れとは合っていません前日の「ベンチワークの負け」と対になる、選手を信じて自信をつけさせる野球がテーマです。

スコアだけ見れば14安打12得点の大勝ですが、単なる打線爆発では終わらせたくない内容でした。森下が先制2ランを含む5打点、佐藤は久々の16号同点弾、中野は勝ち越しの2点タイムリー三塁打、高寺は9回に逆方向へ価値あるヒット、熊谷も下位で2点タイムリー。選手それぞれの特徴が出た試合です。

01

試合経過 ―― 追いつかれても、長打で突き放した

GAME FLOW
123456789
阪神20000130612140
広島1101000003120

阪神 12点 14安打 0失策 / 広島 3点 12安打 0失策 / 勝:髙橋遥人(破竹の10連勝)

場面スコア
1回表中野のセンター前→森下の先制17号2ラン(167.9キロ・114.6m・角度42度)2-0
1〜2回裏広島も反撃。大盛の三塁打→菊池の犠飛で1点、2回に佐々木泰のソロで同点2-2
4回裏小園のヒットなどから石原のセンター前タイムリーで広島が勝ち越し2-3
6回表佐藤輝明が16試合ぶりの16号同点ソロ(172.7キロ・121.3m)3-3
7回表代打福島・高寺の出塁→中野の勝ち越し2点タイムリー三塁打→森下のタイムリー6-3
7〜8回裏工藤泰成・岩崎優が無失点で締め、阪神が完全に押す側に6-3
9回表福島四球・高寺安打→森下の2点二塁打→佐藤の適時二塁打→木浪・熊谷のタイムリーで一挙6点12-3

2点先制してもすぐ追いつかれ、勝ち越されても佐藤の一発で戻す。そして7回と9回を長打で突き放した。バントや小技で取った点ではなく、中軸の長打で奪ったのが今日の中身です。

02

髙橋遥人 ―― 圧倒ではなく粘投。破竹の10連勝

TAKAHASHI 10W
項目内容
投球回 / 球数6回 / 97球
被安打 / 失点8 / 3
奪三振 / 与四球6 / 0
記録破竹の10連勝

今日は圧倒的な内容ではありませんでした。1回に三塁打から犠飛、2回に佐々木泰のソロ、4回にも勝ち越しタイムリーを許しています。しかし四球はゼロ。打たれても自分から走者を増やさず、試合を壊さない。結果として6回3失点で打線に反撃の時間を作りました。こういう登板で勝ちを拾えることが、強い投手の証。圧倒ではなく「悪いなりに試合を作った」10連勝でした。

03

森下翔太 ―― 今日の主役。5打点は重すぎる

MORISHITA 5RBI

森下は5打数3安打5打点1本塁打。1回の先制17号2ラン(167.9キロ・114.6m)、7回のセンタータイムリー(161.7キロ)、9回の2点二塁打。試合を動かす大事な場面でことごとく結果を出しました。

森下はただ3安打したのではありません。先制・勝ち越し後の追加点・ダメ押し、試合の分岐点をすべて動かした。「一振りで試合を変えられる打者」をどう信じるか——だからこそ、前日の9回に森下の打席を見たかったという違和感が、今日の結果でさらに濃くなります。

04

佐藤輝明 ―― 久々の16号と、サード固定論

SATO 16HR

佐藤は5打数2安打2打点1本塁打。6回の右越え同点ソロは6月3日以来16試合ぶりの一発で、打球速度172.7キロ・飛距離121.3m。9回の左越え二塁打も、軽く流したように見えてレフトの頭を越える162.7キロの強烈な打球でした。

6月に入って長打が減っていた佐藤。その時期、立石正広を三塁で使うために佐藤がライトへ回る時期がありました。「ライトに回したから打撃が落ちた」と断定はできません(相手・疲労・フォームなど複数要因)。ただ、主砲のポジションを動かすことには数字に出にくいリズムの問題があります。今日サードで久々に打ったことは偶然かもしれませんが、サード佐藤・ライト森下・ファースト大山の軸をもう一度信じてよいのではないか——若手起用を否定するのではなく、主砲を動かすリスクをどう考えるかという論点です。

05

7回、福島・高寺から中野・森下で勝ち越し

7TH GO-AHEAD

7回表、代打・福島圭音がライト前、高寺望夢がセンター前で一死一二塁。ここで中野拓夢がセンター方向を破る勝ち越し2点タイムリー三塁打(150.5キロ)で5-3、さらに森下のセンタータイムリーで6-3。福島が出て、高寺がつなぎ、中野が返し、森下がさらに返す——非常に良い攻撃でした。中野は小技やつなぎの印象が強いですが、この日は強い打球で試合を動かした

06

9回の大量6点と、中野の場面に残る違和感

9TH & THE DOUBT

9回表、福島四球・高寺安打で無死一二塁。打席は中野(結果は見逃し三振)。その後森下の2点二塁打、佐藤の適時二塁打、大山の死球、木浪のライト線タイムリー二塁打、熊谷のセンター2点タイムリーで一気に6点、12-3。追加点を取ったのはバントや小技ではなく、クリーンアップの長打でした。

公式記録は中野の見逃し三振で、バントサインが出ていたかは断定できません。ただ、3点リード・無死一二塁・打席は中野・後ろに森下・佐藤・大山という今日の状況で、もし小技を考えていたなら今日の試合の流れとは合っていない。今日の阪神は打って勝った試合。勝ったから流していいのではなく、勝った試合だからこそ攻撃面の違和感は冷静に残しておきたい——9回は1点を拾う場面ではなく、相手を壊しにいく場面でした。

07

高寺望夢のレフト打ちに見えた日本野球の技術

TAKATERA

高寺は5打数2安打。9回のレフト前ヒット(146.0キロ・角度8度)は、今日の隠れた大収穫です。速い球に見えるボールに無理に引っ張らず、体の近くまで呼び込んで逆方向へ低く強く運んだ打撃でした。

こういう打撃ができると、追い込まれてからの打席が変わります。相手は外の速球を安易に投げにくくなり、打者は外の球をファウルにでき、逆方向へ落とせる。長打だけが、フライボールだけが野球ではありません。森下・佐藤のように長打で試合を壊せる選手も、高寺のように速球に対応して逆方向へ運ぶ選手も必要。選手それぞれの特徴を生かすのが、阪神の強さにつながります。

08

大山・熊谷・坂本・中野 ―― 内容は戻りつつある

OTHERS
09

投手陣は12安打されても与四球ゼロ

ZERO WALKS
投手内容
髙橋遥人6回97球・8安打・6K・四球0・3失点(10連勝)
工藤泰成(7回)12球・1安打・1K・四球0・無失点(最高160.1キロ)
岩崎優(8回)16球・無安打・1K・四球0・無失点
木下里都(9回)22球・3安打・1K・四球0・無失点

阪神投手陣は被安打12・与四球0・3失点。12安打されながら3失点で済んだ最大の理由は与四球ゼロです。打たれても余計な走者を出さなかった。これが今日の投手陣の大きな価値。勝ち越し直後の7回を工藤が止め、8回を岩崎が締めた継投も光りました。

10

藤川采配 ―― 継投は評価、攻撃面に課題

MANAGER

評価点は継投です。髙橋を6回で切り、7回に工藤、8回に岩崎で試合を落ち着かせ、勝ち越し直後の7回裏を無失点で止めた。ここはかなり良かった。一方で攻撃面にはまだ違和感が残ります。1回は森下の本塁打、6回は佐藤の本塁打、7回は福島・高寺・中野・森下、9回も最終的に森下・佐藤・木浪・熊谷の打撃で6点——今日の阪神は打って勝った試合です。

バントがすべて悪いわけではありません。しかし今日の9回は1点を拾う場面ではなく、相手を壊しにいく場面でした。継投を評価しつつ、攻撃面の違和感は冷静に残しておきたい。阪神が常勝軍団になるには、選手を小さくするのではなく、信じて自信をつけさせる野球が必要です。

11

今後の注目点

WHAT TO WATCH
12

まとめ ―― 阪神が取り戻すべき勝ち方

SUMMARY

阪神が広島に12-3で快勝しました。髙橋遥人は6回3失点で破竹の10連勝、森下翔太は先制2ランを含む5打点、佐藤輝明は久々の16号、中野拓夢は勝ち越しの2点三塁打、高寺望夢は9回に逆方向へ価値あるヒット、熊谷敬宥も下位で2点タイムリー。打線は長打で勝ち、投手陣は与四球ゼロで試合を壊さなかった。これは、阪神が取り戻すべき勝ち方です。

一方で9回の中野の場面には、まだ采配面の違和感も残ります。勝ったからいい、ではなく、勝った試合の中にも次に活かすべき良い部分と修正すべき部分がある。森下には決定力、佐藤には異常な打球、大山には戻りかけの怖さ、中野にはしぶとさと長打、高寺には逆方向の技術、熊谷にも下位で返す仕事、投手陣は四球を出さず踏ん張れる。阪神が常勝軍団になるには、選手を小さくするのではなく、信じて自信をつけさせること。この形を一試合で終わらせず、次につなげてほしい一戦でした。

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動画でも詳しく話しています

YOUTUBE

髙橋遥人の10連勝、森下5打点、佐藤16号とサード固定論、高寺の逆方向打ち、9回の采配の違和感、与四球ゼロの投手陣まで、同じテーマで整理しています。

🎥 動画で見る|阪神12-3広島、髙橋遥人10連勝・森下5打点・佐藤16号(YouTube)

免責:この記事は、公開されている試合結果・成績・打球データ・報道・試合映像で確認できる内容をもとに構成しています。一部、采配意図や選手起用に関する見解・推測を含みますが、未確認の情報を事実として断定するものではありません。打球速度・角度・球速などは確認時点・添付データに基づく参考値で、記録修正や表記変更により後日内容が変わる場合があります。選手・監督・球団関係者への誹謗中傷を目的とした内容ではありません。