阪神タイガース 交流戦 2026.05.27 甲子園
阪神HANSHIN
2 - 5
日本ハムFIGHTERS
2026年5月27日 / 甲子園 / 交流戦2戦目
阪神 安打
12
で 2 得点
中野拓夢
3
安打 / 5打数
大竹耕太郎
5回
72球 / 3失点
門別 最速
150.5
km/h(9回0封)

阪神12安打で2点…なぜ勝てなかったのか 五十幡の足、上川畑の守備、収穫は門別 中野拓夢3安打、森下翔太のHRを含む2安打、坂本誠志郎の先制タイムリーも――12安打を放ちながら得点は2点。大竹耕太郎の5回・加藤貴之の同点打、及川雅貴のバント処理直後に出た五十幡亮汰の足、最後は柳川大晟のフォーク連投で佐藤輝明を空振り三振。痛い連敗の中で、9回・門別啓人が残した収穫を整理します。

2026年5月27日 / 甲子園 交流戦2戦目 📊 試合レビュー

阪神は日本ハムに2対5で敗れ、痛い連敗となりました。阪神は12安打、日本ハムは10安打。安打数は阪神が上回りながら、試合を取ったのは日本ハム。大竹耕太郎の5回・加藤貴之への同点打及川雅貴の好バント処理直後に出た五十幡亮汰の異次元の足上川畑大悟の内野守備、最後は柳川大晟のフォーク連投で佐藤輝明が空振り三振――細部で上回られた一戦でした。それでも収穫はありました。9回中継ぎで登板した門別啓人が最速150.5km/h、1回無失点・被安打0・与四球0・奪三振1。1軍打者と勝負を探る形として、明確な収穫が残った試合です。

阪神は日本ハムに2対5で敗れ、痛い連敗となりました。

ただ、この試合は単純に「打てなかった試合」ではありません。阪神は12安打を放っています。中野拓夢は3安打、森下翔太はホームランを含む2安打、坂本誠志郎も先制タイムリー。佐藤輝明も強い打球を飛ばしており、打線そのものが完全に沈黙していたわけではありません。

それでも得点は2点。

一方の日本ハムは10安打で5点。数字だけ見れば、阪神の方が安打数は多いのに、試合を取ったのは日本ハムでした。この差はどこにあったのか――この記事では、12安打で2点に終わった理由と、この負けから何を見るべきかを整理します。

01

先に結論 ―― 細部で上回られた痛い連敗、でも門別は収穫

CONCLUSION

この試合は、阪神が「何もできなかった試合」ではありません。むしろ打線は悪くありませんでした。12安打している以上、完全な沈黙ではありません。問題は、ヒットが得点につながらなかったことです。

大竹耕太郎も悪くありませんでした。4回まではいつもの大竹らしく、緩急とタイミングで日本ハム打線と勝負できていました。ただ、5回に相手投手の加藤貴之にタイムリーを打たれたことが最大の誤算でした。そこからリズムが狂い、連打と守備の乱れで3点に広がりました。

7回には及川雅貴が見事なバント処理を見せました。しかし、その直後に五十幡亮汰の足が試合を動かしました。大山悠輔が一瞬二塁を見た、その一瞬で五十幡は一塁へ到達。普通の打者ならアウトでも、五十幡相手には普通の判断時間がありません。そこから日本ハムに2点を追加され、試合は大きく重くなりました。

最後は佐藤輝明まで回しましたが、日本ハムバッテリーはストレートを見せた流れからフォークを連投。佐藤はタイミングを外され、空振り三振。阪神は2対5で敗れました。

ただ、9回の門別啓人は明確な収穫です。中継ぎで1軍打者を抑える形を探る起用として、1回無失点、最速150.5キロの内容は次につながります。

結論:阪神は打線が悪かったわけではない。しかし、つながり、守備判断、相手の足への対応、勝負どころの配球で日本ハムに上回られた。痛い連敗だが、門別啓人という収穫は残った

02

試合の基本構図 ―― 12安打して2点という現実

GAME OVERVIEW
項目阪神日本ハム
得点25
安打1210
試合の印象打ったが点にならない少ない好機を得点化
大きな分岐点5回の3失点、7回の追加点加藤貴之のタイムリー、五十幡の足
終盤の見どころ中野・森下で佐藤輝明へ柳川大晟がフォークで締める
収穫門別啓人の9回無失点ブルペン・守備・足の機能

安打数だけを見ると、阪神が上回っています。しかし得点では日本ハムが3点上回りました。この差は、単なる打力差ではありません。阪神はヒットを打ちながら、得点に結びつけるところで「あと一本」が出ませんでした。日本ハムは、阪神の守備判断の一瞬、五十幡の足、加藤貴之のタイムリー、上川畑大悟の守備、柳川大晟の配球など、細かい要素を得点と勝利に変えました。

まさに「細部で上回られた試合」です。

03

大竹耕太郎は悪くなかった。だが5回の誤算が重かった

OTAKE — 5TH INNING

大竹耕太郎の内容は、決して大炎上ではありません。5回72球、被安打4、奪三振4、与四球1、失点3。数字だけ見ても、極端に悪い内容ではありませんでした。4回までは、フォーシーム、チェンジアップ、ツーシームを中心に、いつもの大竹らしくタイミングを外す投球ができていました。

問題は5回です。万波中正に二塁打を許し、進藤勇也を歩かせたあと、相手先発の加藤貴之にタイムリーを許しました

ここが最大の誤算でした。投手だから必ず抑えなければならない、という単純な話ではありません。交流戦ではパ・リーグの投手も必死に打席に入りますし、プロである以上、打たれることはあります。ただ、阪神側から見ると、ここはどうしても切りたかった場面です。相手先発投手に同点打を許したことで、試合の空気が一気に変わりました。

そこから大竹のリズムが少し狂い、日本ハムの連打と阪神の守備の乱れも絡んで3失点。結果的に、この5回が試合の大きな分岐点になりました。大竹が悪かったというより、ひとつの誤算から試合の流れを手放した投球でした。

04

阪神打線は悪くなかった。ただ、つながらなかった

12 HITS — 2 RUNS

この試合で一番もどかしいのは、阪神打線が完全に沈黙したわけではないことです。

それでも2点。これはかなり苦しい数字です。2回には木浪の二塁打から坂本のタイムリーで先制。5回には森下がソロホームランで1点差に迫りました。ここまではよかった

しかし、そこから畳みかけられませんでした。12安打して2点という結果は、打線が悪いというより「打線が線にならなかった」ことを示しています。単発のヒットは出る。長打もある。強い打球もある。しかし、ランナーを置いた場面で一気に流れを変える一本が出ませんでした。

特に、1番に入った立石正広が5打数ノーヒットに終わったことは大きく響きました。2番の中野が3安打しているだけに、立石が一度でも出塁していれば、試合の景色は変わっていたかもしれません。

05

佐藤輝明は内容ほど悪くない。ただし最後は配球で外された

SATO TERUAKI

佐藤輝明については、結果だけを見ると物足りません。しかし、内容まで見ると、そこまで悪くありませんでした。強い打球は飛ばしています。打球速度も出ており、振れていないわけではありません。

問題は、強い打球がヒットにならなかったことです。ゴロになる。正面に飛ぶ。角度がつかない。相手の守備範囲に飛ぶ。こうなると、内容が悪くなくても結果はアウトになります。

そして、最後の9回裏です。2アウト一、二塁。一発出れば同点。打席には佐藤輝明

ここまで柳川大晟は、速いストレートで押す印象を見せていました。佐藤の頭にも、そのストレートがあったはずです。しかし、日本ハムバッテリーは佐藤への配球を変えました。

球目球種結果
序盤フォークタイミングを外される
中盤フォーク振れない
決め球フォーク空振り三振(ゲームセット)

ストレート待ちの佐藤は、完全にタイミングを外されました。これは佐藤だけを責める場面ではありません。日本ハムバッテリーが、柳川のストレートの印象を利用しながら、最後はフォークで外してきた。配球で上回られた場面でした。

ただし、勝負どころで一本が出なかったことも事実です。内容は悪くない。しかし、最後に結果にはならなかった。今日の佐藤は、まさにその試合でした。

06

立石正広はかなり苦しんでいる

TATEISHI — STRUGGLE

立石正広は、今かなり苦しんでいます。この日は1番で出場し、5打数ノーヒット。しかも、内容としても「これは惜しかった」と言える強い当たりが少なかった印象です。

もちろん、若い選手です。1軍の投手、1軍の配球、1軍の守備に対応していくには時間が必要です。いきなりすべてを求める段階ではありません。

ただ、1番で起用されている以上、出塁できないと打線全体に影響します。この試合では、中野拓夢が3安打を放っています。だからこそ、立石がひとつでも出塁していれば、中野の3安打の意味はさらに大きくなっていたはずです。

立石をここからどう使うのか。このまま経験を積ませるのか。打順を動かすのか。相手投手との相性を見ながら起用するのか。首脳陣の判断が注目されます。立石にとっては苦しい試合でした。ただ、この苦しさをどう次につなげるかが大事です。

07

及川雅貴のバント処理は見事だった

OIKAWA — DEFENSE

7回の及川雅貴のバント処理は、非常に良いプレーでした。投手前のバント処理は、簡単に見えて難しいプレーです。打球の勢い、ランナーの動き、自分の体勢、送球の正確さ。そのすべてを一瞬で判断しなければなりません。

及川は、それを高いレベルでこなしました。横浜高校出身の投手らしく、ピッチング以外の野球力が高いことを感じさせるプレーでした。フィールディング、バント処理、牽制、走者への意識。投げるだけではなく、野球そのものがうまい。

あのプレーは、きょうの阪神側の好材料のひとつです。ただ、問題はその直後でした。

08

五十幡亮汰の足は異次元。守備側の判断時間を奪う

ISOHATA — SPEED

及川の好プレーのあと、五十幡亮汰の足が試合を動かしました

一見すると、ファーストゴロに見える打球でした。大山悠輔は一瞬、二塁を見ます。二塁でアウトを取れるかどうか。その判断が頭をよぎったのだと思います。

しかし、その一瞬で五十幡は一塁に到達していました

これは五十幡の足が異次元です。普通の打者ならアウトにできる打球だったかもしれません。普通の打者なら、一瞬二塁を見ても一塁で間に合ったかもしれません。しかし、五十幡は普通ではありません

五十幡は「足が速い選手」というだけではなく、守備側の判断時間そのものを奪う選手です。守備側が一瞬迷っただけで、もう間に合わない。このプレーを大山の単純なミスとして片づけるのは浅いと思います。五十幡の足が異常なのは間違いありません。ただし、相手が五十幡だと分かっている以上、守る側もその異常さを前提にしなければいけませんでした。「普通ならアウト」ではなく、「五十幡ならどうか」――この視点が必要だった場面です。

そして、この内野安打から日本ハムは2点を追加しました。試合は2対5。ここで一気に重くなりました。

09

上川畑大悟の守備が阪神打線を止めた

KAMIKAWABATA — DEFENSE

この試合では、日本ハムの内野守備も効いていました。特に上川畑大悟です。

ヒットになりそうな打球、流れが阪神に来そうな打球を内野でアウトにする。これは数字以上に大きなプレーです。1本ヒットになるはずの打球がアウトになる。ランナーが出るはずの場面が、アウトカウントになる。そうなると、12安打してもなかなか得点につながりません。

阪神は打っていました。しかし、日本ハムの内野守備にも阻まれました。一方で、阪神は7回に五十幡の足でアウトにできそうな打球を内野安打にされました。

日本ハムは内野守備でアウトを取る。阪神は一瞬の判断でアウトを取り損ねる。この差が、今日の試合ではかなり大きかったと思います。野球は、投げる・打つだけではありません。守る力、判断の速さ、相手走者の特徴を頭に入れたプレー。そこが得点差に直結します。

10

9回裏、最後は佐藤輝明まで回した

9TH INNING

9回裏、日本ハムは柳川大晟を送り込みました。柳川は非常に速いストレートを投げ込んできます。球威があり、代打の福島圭音、立石正広は簡単に打ち取られてしまいました。

2アウト。スコアは2対5。普通なら、このまま終わってもおかしくない場面です。

しかし、中野拓夢がレフトへはじき返します。柳川の速いストレートに対して、簡単に負けませんでした。この一本は大きかったです。続く森下翔太は、追い込まれながらも冷静にボールを見極め、フォアボールを選びました

これで2アウト一、二塁。打席には佐藤輝明。一発出れば同点です。9回2アウトから、阪神は最後に一番期待できる形まで持っていきました

しかし、最後は日本ハムバッテリーに上回られました。柳川のストレートを見せておきながら、佐藤にはフォークを続ける。最後もフォーク。佐藤は空振り三振。

夢を見せるところまでは行きました。しかし、試合をひっくり返すところまでは届きませんでした。

11

最大の収穫は門別啓人

MONBETSU — A TAKE-AWAY

この試合で阪神側の最大の収穫を挙げるなら、門別啓人です。

項目
投球回1回
球数16球
被安打0
与四球0
奪三振1
失点0
球種内訳フォーシーム 12 / スライダー 4
ストレート 最速150.5km/h
ストレート 平均148.6km/h

これはかなり前向きに見ていい内容です。門別はこれまで、脱力投法に取り組んできました。力任せではなく、フォームのバランスや再現性、球の質で勝負する方向を模索してきた投手です。

ただ、課題もありました。2軍では抑えられる。しかし、1軍ではなかなか同じように通用しない。これは若い投手にとって非常に大きな壁です。2軍打者を抑えられる球と、1軍打者を本当に抑える球は違います。見逃してくれる球、ファウルにされる球、仕留められる甘さ、追い込んでからの難しさ。すべてが変わります。

そこで首脳陣は、いきなり先発として長いイニングを任せるのではなく、まずは中継ぎで1軍打者との勝負を探らせる形を選んだように見えます。これは逃げではありません。将来的に先発として育てたいからこそ、短いイニングで1軍の反応を見る。どの球が通用するのか。どの高さなら空振りが取れるのか。真っすぐで押せるのか。スライダーで勝負できるのか。

今日の門別は、その第一歩としてかなり良かったです。脱力しているのに球が弱く見えない。力んでいないのに、ストレートに力がある。置きにいく球ではなく、1軍打者に向かっていく球がありました。

この9回は、単なる敗戦処理ではありません。門別が1軍で生きる形を探すための、大事な1イニングでした。

12

反対意見・別視点

COUNTER VIEWS

「12安打しているなら打線は悪くない」で済ませていいのか

打線は完全に沈黙していません。しかし、12安打で2点は明らかに効率が悪いです。「打線は悪くなかった」と言っても、それだけでは不十分です。ヒットを得点に変える力、ランナーを置いた場面での一本、打順のつながりは課題として残ります。

大竹耕太郎は本当に責められないのか

大竹は大崩れではありませんでした。ただ、5回に相手投手へタイムリーを許したことは、やはり大きな誤算です。悪くなかったから仕方ない、ではなく、あの場面でどう最少失点に抑えるかは今後の課題です。

五十幡亮汰の足は仕方ないのか

五十幡の足は異次元です。ただ、だからこそ対応が必要でした。普通の打者と同じ判断をしてはいけない走者です。守備側は、相手の特徴を前提にした判断を徹底する必要があります。

門別啓人は本当に収穫と言っていいのか

1イニングだけで過大評価はできません。ただ、内容は明確に良かったです。最速150.5キロ、平均148.6キロで、フォーシーム中心に押せたことは前向きな材料です。次回以降も同じような球を投げられるかが重要になります。

13

今後の注目点

WHAT'S NEXT
14

まとめ:12安打で2点をただの敗戦で終わらせない

SUMMARY

阪神は日本ハムに2対5で敗れ、痛い連敗となりました。ただ、この試合は単純に「打てなかった試合」ではありません。阪神は12安打を放っています。打線は完全に沈黙していませんでした

しかし、つながりませんでした。12安打で2点。一方の日本ハムは10安打で5点。この差が試合のすべてです。

悔しい敗戦です。それでも収穫は門別啓人でした。9回に中継ぎで登板し、1回無失点。ストレートは最速150.5キロ、平均148.6キロ。1軍打者を相手に、短いイニングでどう戦うかを探るうえで、非常に意味のある登板でした。

この負けを、ただの負けにしてはいけません。打線のつながり、守備判断、相手の足への対応、勝負どころの配球、そして門別の今後。次にどこを修正できるかが大事です。

15

YouTubeでも詳しく話しています

VIDEO

この試合については、YouTubeでも詳しく話しています。

🎥 動画はこちら:12安打で2点、五十幡の足、上川畑の守備、そして門別の収穫

12安打で2点に終わった阪神打線、5回の大竹耕太郎、7回の五十幡亮汰の足、上川畑大悟の守備、最後の佐藤輝明への配球、そして9回の門別啓人まで、試合全体をじっくり整理しています。

免責:本記事は試合映像、公式記録、各種速報、公開されている成績情報、試合中のプレー内容をもとに、個人の見解を交えて構成しています。選手・監督・コーチ・球団関係者を誹謗中傷する意図はありません。プレー評価や起用に関する見方には解釈を含む部分があります。記録・成績は確認時点の情報をもとにしており、表記ゆれや更新により変更される場合があります。